当院をサッカーのポジションに例えると・・

前回は当院を「店」に例えて紹介させて頂きました。
今回はサッカーチームでのポジションに例えてみます。
個人的には「攻撃的ミッドフィールダー」と考えています。
当院には様々な症状の方が来られます。そして、当然何科へ受診すればよいかわからなく、とにかく調子が悪いから受診されることも多いです。
患者さんの訴えの中で、何科へ行くのがよいか検討し、どの病院のどういう先生に受診すればよいかを考えます。幸いにもゴールを決めてくれる先生方も大勢居ますので、単に整形外科だからここ、という安易な選択ではなく、その患者さんの住所、症状、重症度、性格などを考慮した上で、パスを出します。その後当院へ来られる際に受診結果を伺うのですが、概ね満足頂けているようです。
「攻撃的」の意味は、当院の専門としている分野などは、当院でしっかり結果を出そうとの思いからです。腎臓内科って、地味なんですよ。特効薬はないし、使う薬も特殊なものは少ないし・・だから当院へ受診される方は紹介されて来られる方は少ないです。これらに関しては、いずれブログでも取り上げますが、実際当院へ初診で来られる方々は、自力で検索して来られます。とにかく受診された方に喜んで頂けるよう全力を尽くします。

カテゴリー: 院長ブログ | コメントをどうぞ

当院を店に例えるなら?

最近の新患さんの多くがインターネットで当院を知ったそうです。ブログに目を向けているかは不明ですが、ちゃんと更新しないと・・
そこで改めて当院の紹介?ですが、店に例えるならカウンター席しかない小料理屋・焼き鳥屋ってとこでしょうか?板さんを何人も雇っているわけではなく、頑固おやじがカウンターからお客さんとしゃべっている印象ですかね。頑固っていう意味はお客さんに対してではなくて、ネタなどに対する頑固さというか・・・チェーン店を展開するなんて器用さはありませんね。自分の目の行き届く範囲のことはしっかりやりたいっていうところです。ま、気になった方、一度当店・・イヤ当院を覗きに来てみて下さいね。

カテゴリー: 院長ブログ | コメントをどうぞ

大腸カメラ体験

お久しぶりの投稿です。この度9月5日に大腸カメラを初体験しました。
当院では扱っておらず、ただ、患者さんには「血液検査ですべてがわかるわけではない。百聞は一見に如かず。便秘が続いたり、体調が悪いならば受けるように」と常日頃言ってきました。胃カメラは毎年受けていましたが、今回、上記やり取りを聞き続けていた妻が、申し込んでくれたのです。
検査そのものは注射で眠ってしまい、辛くはなかったのですが、前日からの下剤には参りましたね。食事もおかゆ・うどん等に限定される訳ですが、思ったほどに辛くはなく、むしろ食べられるのだという喜びを感じた次第です。
総じて言えば、腸がきれいになったということで、何かすっきりした印象です。
毎年はきついかもしれませんが、「またいつか検査しますか?」と問われれば、「YES」と返事をするでしょう。

カテゴリー: 院長ブログ | コメントをどうぞ

もう我慢ならねぇ!!

何にかと言うと、アベちゃんにです。今までも腹立たしことがいっぱいありました。残業代ゼロとか・・このブログには政治的・思想的なテーマは極力前面には出さないつもりでした。
しかし、昨日「集団的自衛権の行使容認に関する閣議決定」が行われたのです。重大な問題です。国民みんなが注目し、それぞれ意見も持っています。そういう大事な議論を仲良しグループの閣議決定・・・なめているのでしょうか?この決定で、日本国民の多くが憤り、心を痛めているでしょう。特に戦争を経験された方々や、そのご遺族、戦争に関わらずとも様々な災害に被災され、支援が不十分な方々はどう受け止められたのでしょう。何より おそらく一番心を痛めておられるのは天皇・皇后両陛下ではないでしょうか? 平和への願い・祈りを何十年も続けてこられ、つい先日も「対馬丸」犠牲者の追悼に沖縄をご訪問され、そのお言葉・行動で「平和を願う心」を訴えられたばかりなのに・・・アベちゃんの言う「平和」の言葉がとても薄っぺらく感じます。ガンジーやキング牧師の伝記でも読み直した方がいいんじゃないですか?
総理大臣しか知りえない「緊急を要する事態」が迫っているのかと勘ぐってしまいますが、もしもそうであれば尚更国民と議論すべきだと思います。
田舎の一町医者である私ごときがほざいても政治は変わらないかも知れませんが、今回のアベちゃんには断固反対の意思をここに表明します。
そんなことを考えていたら、以前ブログに紹介した恩師であるR先生、早速昨日東京のデモに参加されたようで・・・師弟って似るのかな?ヤレヤレ

カテゴリー: 院長ブログ | コメントをどうぞ

糖尿病の新しい治療薬・・・どう考えますか?

最近糖尿病の新しい治療薬がでました。SGLT-2 阻害剤というものです。
血液は腎臓の糸球体という血管の塊で濾過され、その先の尿細管という細い管で必要なものだけをもう一度再吸収し、老廃物のみを濃縮して尿をつくります。ブドウ糖は糸球体を通過して、尿細管で再吸収されるのですが、今回のSGLT-2阻害剤は、尿細管での再吸収をブロックすることで血糖を下げるのです。
この薬の特徴としては、膵臓からのインスリン分泌に関係なく働くという点です。また この薬を飲むと体重も減るようで、ある程度の食事制限と同等の効果があるというのが宣伝文句でもあります。いい薬なのですが、一歩間違えるとダイエットサプリとしてとらえられがちです。
いろいろな製薬メーカーの方と話すのですが、基本は食事と運動であることは皆さん意見が一致しています。また、体重コントロールができない人は、いくらいい薬でも薬だけではデータの改善には限度があることも一致しています。
腎臓内科の立場からみると、糸球体にかかるブドウ糖の負荷が軽くなるわけではないので(腎臓病の多くは糸球体の障害なのです)、今のところ、慎重に様子をみている状況です。
有用な薬を単なるダイエットサプリとして貶めてしまうか否かは処方する医師と、内服する患者さんの努力次第です。この薬に限らず、折角苦労して開発された薬を如何に有用に使うか。SGLT-2阻害剤の登場で、改めで身の引き締まるような思いです。
まずは基本に立ち返ることが、全てにおいて重要ではないかと考えています。

カテゴリー: 院長ブログ | コメントをどうぞ

1周年

昨年6月3日当院は開院し、無事に1年が過ぎました。
この1年で新たな常連さんも増えてきました。また、富士市主催の健康講演会や富士市薬剤師会、富士市歯科医師会でも講演の場を設けて頂き、それなりに知って頂ける機会にも恵まれました。
これからも皆様の健康増進に全力を尽くして参りますので、今後とも宜しくお願い致します。

カテゴリー: 院長ブログ | コメントをどうぞ

喘息のこと

先日のブログで喘息に触れたので、今日は喘息についてお話します。
喘息というと「ヒューヒュー、ゼーゼー」といった喘息発作の症状を思い浮かべる方が多いと思います。確かに発作を起こせば喘息と診断されることも比較的多いでしょう。しかし発作はあくまでも症状が悪化した状態です。
発作時以外の症状で、喘息を疑うものは持続する咳です。特に夜間・明け方の咳が続く方は喘息の疑いがあります。その他花粉症などのアレルギー性の病気がある方、毎年同じ時期に咳が出やすい方等です。思い当たる方は是非ご相談ください。
といっても咳の持続=喘息でもありません。咳の原因疾患により治療法は異なります。
喘息は基本的に気管・気管支の炎症ですが、その原因にアレルギーが関わっております。そのため治療はアレルギー対策と重複します。具体的に最近は、吸入ステロイドやステロイドと気管支拡張薬の合剤を定期的に吸入することが第一選択となっております。また、ロイコトリエン拮抗薬など抗アレルギー剤の内服も併用します。しっかりコントロールすることで、発作を起きにくくするのです。
日中と朝・晩の気温の変化が大きい今の季節は喘息の方にとってもつらい時期です。「この咳、変?」とお悩みの方。咳が治りにくい方。お待ちしております。

カテゴリー: 院長ブログ | コメントをどうぞ

五月です

5月です。「目には青葉 山ホトトギス 初鰹」の5月です。ワーズワース(だったかな?)にも「March winds and April showers bring forth May flowers  – 3月の風と4月の雨が美しい5月の花を咲かせるのですね(意訳)」と、洋の東西を問わず、5月は命の息吹を感じさせてくれる季節です。私個人としても1年で1番好きな季節です。
ただ最近は1日の間の気温の変化が大きく、体調を崩される方も多いです。特に喘息の方が発作を起こしやすくなっております。当院でも喘息をはじめとした呼吸器疾患に力を入れております。咳が長引く方、いらっしゃいましたら是非ご相談ください。
また、5月といえば「五月病」という言葉がありますね。新しい環境にまだ慣れない方、なんとなく不安だったり体調がすぐれない方、誰に相談してよいかわからずに一人で悶々と悩んでいる方、そんな皆さんも気軽にお越しください。言葉に出して話してみるだけで、不思議と心が軽くなることもありますよ。

カテゴリー: 院長ブログ | コメントをどうぞ

ごとう的「場」の観念 今回は医療的ですよ

前回タモリさんの話題を取り上げ、「場」についてお話しました。それに関してコメントも頂きました。有名な音楽プロデューサーの興味深いお話も教えて下さいました。
私にとっては外来診療も、ある意味で「場」だと感じています。私は患者さんと対峙する際に、「虚」になろうと考えています。そして患者さんが発する言葉や、言葉にしなくても仕草、顔色、息遣い、聴診の際の音など様々なメッセージを取りこぼさないように努力しています。どうしても先入観が入ったり、決めつけてしまうと、色んなものを見過ごす危険性があるからです。また、こちらが主導権を握ったり、前面に出てしまうと、せっかくのメッセージを患者さんが発しなくなる恐れもあります。それでは面白くありません。無味乾燥が診療?(診療と言っていいものか?)になってしまいます。
前回の「能」であったり、「プロデューサー」であったり、「医療」であったり、特殊な職種に限らず また、ブログを読んで頂いた皆さんにも様々な日常の中に「場」という観念が頭に浮かんだ人も少なくないでしょう。 この感覚は日本人だからでしょうか?

カテゴリー: 院長ブログ | コメントをどうぞ

タモリという「場」

今回も医療とはかけ離れた?話題です。
日本のお昼からタモリさんが消えて1か月近くになります。何というかポッカリ穴があいたというか、変な気分ですね。タモリさんに関して色々考えてみますと、「タモリ」という1人のタレントとしては分類できないんですよ。うまく言えませんが、ある意味での「現象」というか、「場」のような・・ 何が言いたいかというと、「いいとも」のタモリさんは、全く自分の個性を出さないのです。敢えて言うなら自己を消す・あるいは滅しているように思えるのです。その点が他の司会タレントと一線を画しています。
そんなことを悶々と考えていたら、私の恩師・R先生のブログに興味深い記事がありました。 R先生、ブログの一部 拝借しますね。

なかなか興味深い考察である.

釈 安田登先生の本に能には近代的自我が邪魔だと書いてあって、それはすごく面白い話だなと思ったんです。能はいわば近代的自我の成立以前の身体技法からですかね?
内田 主体的には身体操作をしようと思うと動けなくなっちゃうんです。
釈 でも、歌舞伎は近代自我があってもできそうな気がしますね。
内田 あれは明らかに近代的自我がありますね。だって落語には『中村仲蔵』、『淀五郎』とか芝居噺があって、役づくりで苦悩する噺があるじゃないですか。能楽師が役づくりで苦悩するなんて、あり得ませんから。
釈 やっぱりどんどん自分を消していかないと動けないようなところがあるんですか?
内田 動けないんですよ。消すというか受動的にならないと。
釈 主体的じゃなくて、受け身。
内田 感度を上げていかないと動きの筋道がわからない。感度を上げると地謡や囃子に引っ張られ、あるいは目付柱に引っ張られ、作り物に引っ張られて、動線が出てくる。能舞台にあるものが次々とさまざまな発信をする。そのシグナルにも濃淡があり、遅速があるから、その隙間をたどって進むと、動きが自然に出てくる。
釈 曲によって、濃淡は変化するんですか?
内田 変化しますね。濃淡も緩急もどんどん変化する。そういうポリフォニックな空間の中に唯一無二の、これしかないという最適動線が浮かび上がってくる。それが行くべき道順、なすべき所作を指示する。自分で選択するんじゃなくて、舞台に教えてもらう。そういう感じですね。

内田樹・釈徹宗著『聖地巡礼』275〜276頁
カテゴリー: 院長ブログ | コメントをどうぞ